2016
ボキューズ・ドール2017日本代表選手決定!
2015年10月11日(日)大阪・阿倍野辻調理師専門学校本館にて第2回ひらまつ杯(Coupe Hiramatsu 2015)実技決勝が開催されました。
今大会の決勝は新たな規定が設定され、過去になく選手たちにとっては厳しい戦いとなりました。
«メイン課題»
ノルウェーサーモン・帆立貝・オマール海老を使った温製12皿の魚料理
«ガルニチュール»
2つの付け合わせはオリジナルの自由裁量
3つ目の付け合わせ:前もって奈良県産大和野菜のリストを選手に送付しており、その中より課題野菜2種を大会前日10月10日(土)に発表。2種を組み合わせて構築する課題。
大会前日に決定した食材は『刀根早生柿』と『宇陀金ごぼう』となりました。
4つ目の付け合わせ:同送付の奈良県産大和野菜のリストの中より、競技開始20分前に選ばれた4種類の野菜の中から、1~4種選択し、作成する。
«競技時間»
3時間30分
«採点方法»
メイン料理50点、付け合わせ50点、競技審査20点を各審査員の持ち点として評価する。
審査員:日本ボキューズ・ドールアカデミーメンバー
付け合わせの得点が1番高かった選手には、奈良県知事賞が授与される。
この大会にて優勝したシェフが、日本代表として2016年4月にシンガポールで開催されるアジア・パシフィック大会に出場し、その後2017年1月のフランス・リヨンで開催されますボキューズ・ドール2017に挑戦する切符を手にします。
第2回ひらまつ杯決勝進出者(50音順)6名
今城浩二氏
帝国ホテル大阪
塩貝龍太氏
ホテルグランヴィア大阪
土田考二氏
ANAクラウンプラザホテル富山
徳重慎一郎氏
城山観光ホテル
長谷川幸太郎氏
ラ・フェットひらまつ
兵頭賢馬氏
オテル・グレージュ
審査員9名
平松宏之氏
日本ボキューズ・ドール委員会
会長兼審査委員長
辻芳樹氏
日本ボキューズ・ドール委員会
運営顧問
福谷健夫氏
奈良県
農林部部長
濱野弘典氏
2001年日本代表
レンブラントホテル厚木
洋食料理長
川端清生氏
2003年日本代表
TERROIR Bistro de Kawabata
料理長
浜田統之氏
2005・2013年日本代表
軽井沢ホテルブレストンコート
総料理長
佐々木康二氏
2009年日本代表
PRESQ’ILE
料理長
中洲達郎氏
2011年日本代表
星のや 竹富島
料理長
高山英紀氏
2015年日本代表
メゾン・ド・ジル芦屋
料理長
10時30分から始まった6名の競技が終了したのは15時30分。集計・協議・面接を経て、懇親会会場に場所を移し、平松委員長より審査結果が発表されました。
優勝: 日本代表
長谷川 幸太郎氏
大阪:ラ・フェットひらまつ
料理名
Saumon fumé et mousse, roulé de kaki,
délice de poireaux tartare de saumon et st-jacques,
sauce champagne parfum de poivre rose
軽く燻製にしたサーモンとムース 刀根早生柿の湯葉のルーレ
ポワローのデリスと帆立貝とサーモンのタルタル
ソースシャンパーニュ ポワブルローズの香り
準優勝・奈良県知事賞
兵頭 賢馬氏
福岡:オテル・グレージュ
料理名
Cuire basse température de saumon
avec confit de jaune d’œuf en dôme, cake salée aux taro et MISO blanc,
tuile de vin rouge ” sucré salée “
crêpe des saint jacques et algue à la sépia,
sauce suze avec réduction de vin rouge
低温調理したサーモンと卵黄のコンフィ、トリュフの香るドーム仕立て
里芋と白味噌のケークサレと赤ワインのテュイル“スクレ・サレ”
帆立貝を巻いたヒジキ入りイカ墨のクレープ、くわいともち米のテクスチャー
生姜の香る西洋竜胆のソースと赤ワインのレディクション
3位
今城 浩二氏
大阪:帝国ホテル大阪
料理名
Saumon en croûte de ” Matsutaké ” au ” Égoma “
サーモンと松茸とエゴマのアンクルート仕立て
順位
優勝:日本代表:長谷川 幸太郎氏 「大阪:ラ・フェットひらまつ」
準優勝・奈良県知事賞:兵頭 賢馬氏 「福岡:オテル・グレージュ」
3位:今城 浩二氏 「大阪:帝国ホテル大阪」
左から今城シェフ、長谷川シェフ、平松委員長、兵頭シェフ
奈良県農林部 福谷部長と奈良県知事賞を受賞した兵頭シェフ
平松委員長より総評
選手、審査員、スポンサー様
長谷川シェフ
個人の想いで挑んだ前大会から10年、今大会は、これまでの感謝の気持ちを大会へ向けてのパワーに変えてなんとしてもメダルを目指したい。フランスから学んだことを表現するだけではなく、日本発のフランス料理を世界に発信したい。
平松委員長
これがフランス料理、という僕たちの時代から、これもフランス料理、これでフランス料理という表現のある時代になっている。ボキューズ・ドールはまさに日本のフランス料理を表現し挑むべき戦いである。
辻運営顧問
本大会でのメダル獲得に向けては、国内予選のレベルでは到底太刀打ちできない。これからの準備と練習、大会への気持ちをもっと強く持って進みましょう。
今後は2016年4月、初開催予定となるシンガポールでのアジア・パシフィック大陸予選へ向けてトレーニングがスタートいたします。日系ホテルが無いシンガポールという地での戦いは、練習場所の確保から困難が予想されます。本大会での競技順位を左右するアジア予選は、本大会でのメダルを目指す上で、上位4か国の中で最上位であることが必須です。まずはシンガポールアジア予選に向け、日本代表に、皆様のご支援を何とぞ宜しくお願い申し上げます。