日本代表長谷川幸太郎シェフ、大健闘!
最優秀アイデンティティ賞を受賞
日本人史上初、6位入賞!
最優秀ポスター賞も獲得!
2007年1月20日から24日まで、フランス・リヨンにて開催されたシラ国際外食産業見本市の中で、ついに第11回ボキューズ・ドール国際料理コンクールが行われました。24カ国からの代表選手たちによって、熱い戦いが繰り広げられました。日本代表、長谷川幸太郎シェフ(サンス・エ・サヴール)はアシスタントを務める大原正雄シェフ(ル・バエレンタルひらまつ)とともに、1月4日よりフランスのモンペリエ・ジャルダン・デ・サンスでトレーニングを積み、最後の調整を辻調グループ、フランス・レクレール校で行い本番に挑みました。
20周年記念大会の今年は、会場に過去入賞を果たしたグラン・シェフたちが勢ぞろいするなど、過去に例を見ない盛り上がりを見せました。
強豪揃いの二日目、7番ブースで長谷川シェフの戦いはスタート。課題食材のノルウェー産オヒョウ、ブレス産AOC鶏を付け合せそれぞれ三品と併せて14人分を5時間で調理しなければなりません。日本、また世界中から駆けつけた多くの応援団の熱い声援のなか、何度も試作を重ね、何ヶ月にも及ぶトレーニングの成果を発揮すべく長谷川シェフの手が休み無く動きました。
今年から特に国の独自性を評価する採点基準が加わり、各国の代表がその意をどこまで表現できるかも注目所でした。漆器を模して特別注文でしつらえた独特の器で日本食材を活かした長谷川シェフの作品が登場すると、会場から大きな歓声が上がりました。
結果、長谷川シェフは最優秀アイデンティティ賞を受賞、総合でも見事日本人初の6位入賞を果たしました。
ボキューズ・ドールの優勝を勝ち取ったのはフランス。ファブリス・デヴィーニュシェフは完成度も高いプレゼンテーションなどで高い得点を得、二回連続の栄冠をフランスにもたらしました。
長い戦いを終えた長谷川シェフは「優勝を目指して取り組んできたので残念ではあるが、これが今の自分の実力と受け止めたい。この大会を通して多くのことを学んだ。大変な一年ではあったが、次に進む大きなステップとなった。前を向いていきたい」と振り返りました。
本大会の審査員を日本代表として務めた平松宏之シェフ(株式会社ひらまつ/代表取締役社長)は以下のように評しています。
「今回は過去10回の大会の中で最もレベルの高い大会で、優勝したフランスの作品は驚くほど素晴らしいものでした。
ボキューズ氏の提案により今大会から『最優秀アイデンティティ賞』が新設され、各国の独自性を表現することが重要なポイントでした。その中で日本チームがこの賞に輝いたことは大変光栄で、私たちの方針が間違いでなかったことを裏付けるものだと思っています。
一年に及ぶトレーニングを積み、長谷川並びにアシスタントの大原が日本にとっての過去最高の成績を収められたことは賞賛すべきことで、彼らの今後の料理人としての人生に大きな意味を持つ機会になったのではないかと思います。
今回6位入賞という結果に満足せず、やっとメダルに届くところまできたので、次回はそこを目指して日本ボキューズ・ドール委員会も万全の体制を作って指導していく所存です。」
こうして、20周年記念大会は大盛況のうちに幕を閉じました。 |